―海王星の構成・衛星・環―
海王星は、核(解けた岩石)、氷(メタン、アンモニア、水の混合物)、水素、ヘリウム、メタンから構成されています。
氷混じりの水、メタン、アンモニアでできた厚さ1万〜1万5000kmのマントルを、水素、ヘリウム、メタンのガスからなる大気がおおっている、と言えるでしょう。
この天体構成は、天王星と非常によく似ています。
海王星には、現在13個の衛星が確認されており、すべてに名前が付けられています。
この中には、離心率(どれだけ楕円形になっているか)が大きい軌道を持つ衛星や、逆行する軌道を持つ惑星も多く含まれています。
これらは、海王星に捕獲されたエッジワース・カイパーベルト天体(エッジワース・カイパーベルトという、太陽系で海王星よりも外側の軌道がある天体が存在する領域のこと)ではないかと考えられています。
ボイジャー2号が調査するまでは、海王星には、不完全な環しか存在しないと考えられ、「リング・アーク」や「アーク」などと呼ばれていましたが、ボイジャー2号の探査によって海王星にも4本の完全な環が確認されました。
また、これまでに「リング・アーク」と呼ばれていた部分は、海王星の輪の中でも特に明るい部分であるということも判明しました。
しかし、「アーク」は力学的にはいまだに証明できていないことが多く、明るさが以前に比べ失われているという事実もあります。
つまり、海王星の環は不安定であると考えられています。