海王星(Neptune)
海王星 - NASA
NASAボイジャー2号によって撮影された海王星。1989年8月16日

海王星は太陽系で最も外側に位置する惑星です。
構造は天王星に似ていて、氷で覆われた岩石の核が集まってできた惑星と考えられる。
また、木星や土星と同じように、内部の核は発熱性があり、太陽から受ける熱エネルギーの約2倍を自ら供給しているとされています。
そして、惑星の色が蒼いのは、天王星と同じく、メタンガスによるものだと考えられます。
しかし、海王星の青は天王星の色よりも濃く見えます。
これは、恐らく、道の化合物によるものだと考えられます。

海王星が発見されたのは、1846年のことです。
海王星の公転周期は約165年なので、2011年には、発見された当時の位置に戻ることになります。

―海王星の構成・衛星・環― 海王星の構成

海王星は、核(解けた岩石)、氷(メタン、アンモニア、水の混合物)、水素、ヘリウム、メタンから構成されています。
氷混じりの水、メタン、アンモニアでできた厚さ1万〜1万5000kmのマントルを、水素、ヘリウム、メタンのガスからなる大気がおおっている、と言えるでしょう。
この天体構成は、天王星と非常によく似ています。
海王星には、現在13個の衛星が確認されており、すべてに名前が付けられています。
この中には、離心率(どれだけ楕円形になっているか)が大きい軌道を持つ衛星や、逆行する軌道を持つ惑星も多く含まれています。
これらは、海王星に捕獲されたエッジワース・カイパーベルト天体(エッジワース・カイパーベルトという、太陽系で海王星よりも外側の軌道がある天体が存在する領域のこと)ではないかと考えられています。
ボイジャー2号が調査するまでは、海王星には、不完全な環しか存在しないと考えられ、「リング・アーク」や「アーク」などと呼ばれていましたが、ボイジャー2号の探査によって海王星にも4本の完全な環が確認されました。
また、これまでに「リング・アーク」と呼ばれていた部分は、海王星の輪の中でも特に明るい部分であるということも判明しました。
しかし、「アーク」は力学的にはいまだに証明できていないことが多く、明るさが以前に比べ失われているという事実もあります。
つまり、海王星の環は不安定であると考えられています。


-物理的な情報-

直径:49,572km(赤道上)
自転周期:16時間6分30秒
公転周期:164年288日13時間
表面温度(平均):53K(-220.15℃)
表面温度(最低):50K(-223.15℃)
表面重力:11.0 m/s^2
脱出速度:23.71km/s(85,356km/h)

※ m/s^2(メートル毎秒毎秒)は、1秒間の間に1m/秒の加速度がかかることを表す単位です。


-海王星の大気構成-

水素:84%以上
ヘリウム:12%以上
メタン:2%
水蒸気:0.01%
アンモニア:0.01%
その他、微量のエタン・アセチレンを含む

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